同プログラムは新しい水産業を担う若い人材を対象にしたもので、飲食店や食のマーケティング企業で商品企画・販売インターンとして働き、顧客視点やマーケット・ニーズを学ぶ。自ら商品・販売企画を立案、実行し、それらを提供する機会を作り出すことで、地域を越えたつながり、新たな動きを生み出すことも狙いとしている。
水産業を中心とした三陸海岸は、元々深刻な担い手不足を抱えており、震災によって問題が表面化した。「持続的な東北地域の産業復興のためには、若手漁業者が地域にとどまり、漁業を復興・発展させる必要がある」と東の食の会で事務局長を務める高橋大就さんは語る。
生産業者と小売業者が分断されてきた日本の水産業では、生産者は価格決定に影響力を発揮できない構造となっていた。結果、所得の低下を強いられ、若い労働力の流出へつながっていた。こうした中、今までつながりが希薄であった生産者と関連産業従事者の間を結ぶ新しい水産業の創造、水産業の6次産業化への期待が高まっている。
「生産者が作ったものをただ売るだけでなく、どのように売れるものを作り、付加価値をつけて売るのか。新しい水産業の創造にはマーケティングの観点を身につけた人材の育成が欠かせない」と高橋さんは今後の水産業のあり方について指摘する。
「東の水産業の担い手育成プログラム」は今後の新しい水産業の担い手を育成するため、就業状況、興味関心に合わせた様々なパターンを用意している。
長期インターン(3ヶ月または1ヶ月のコース)では、一流の食のマーケティング・販売企業でインターン(有償)として働きながら、お客様のニーズや食品ビジネスを理解し、マーケットインの視点、顧客視点を学ぶことができる。
短期の販売体験では、レストランなどを経営する会社に受け入れをお願いし、生産の現場では触れ合うことの少ない、消費者との直接の接点を持つことで、マーケット・ニーズを細かく分析できる能力が身に付けることができる。
問合せ・応募先:東の食の会事務局(担当:高橋、戸田)
TEL:03-5447-6273
E-mail:y.toda@higashi-no-shoku-no-kai.jp