被災地の自治体、団体における民間出身人材の活用を支援する、日本財団「WORK FOR 東北」が、9月26日、被災地に赴任した人材に向けた初の集合研修会を実施した。
仙台市の会場に集まったのは、岩手、宮城、福島各地の役所や公的団体に勤務する30人。多くは東北で働き始めて2か月~1年程度で、任期付職員や復興支援員として勤務する「ヨソモノ」だ。
参加者は5つのグループに分かれ、グループワークを実施。現在の仕事における課題の整理や今後の取り組み方をテーマにディスカッションした。研修中には、観光、コミュニティ支援、商業などの担当職務ごとに地域を越えた情報交換を行ったり、民間企業から全く文化の異なる役場へ飛び込んだ者同士で悩みを共有する場面も。グループ発表では「周囲を変えることはできないが、自分を変えることはできる」「信じて、自然体で、相手をリスペクトして、触媒としての役割を果たしていこう」などの意見も出された。
参加者からは「他の市町村の方と意見交換ができる機会は貴重」「引き続きこのような場を作ってほしい」といった声があがっていた。
「WORK FOR 東北」事務局では、こうした赴任後のサポートにも力を入れ、被災地での就業が決定した人が継続的に活躍できるよう支援していきたい、という。また、自治体等の人材ニーズが多様化する中で、人材を必要とする自治体側と就業を希望する人のマッチングもより丁寧に行っていきたい、としている。その一環として、被災地で働くことを希望する人や、被災地への社員派遣を通じた復興支援を検討する企業を対象とした個別相談会を10月16日、10月29日に実施する。
Tweet