株式会社エーデルワイン
岩手県花巻市大迫町は県内でも有数のぶどうの産地です。岩手県で2番目に標高が高い霊峰早池峰山のふもとに位置し、「神楽とワインの里」を町のキャッチフレーズとしています。
株式会社エーデルワインは町を代表する企業として県産の原料にこだわり、そのワインは数々の受賞歴を誇ります。
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地域とともに歩むワイン醸造所
1962年に大迫町と大迫農協の出資により醸造を開始したエーデルワイン。
「エーデルワイスじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。
社名、商品名にも付けられている「エーデルワイン」の由来は、早池峰山に咲く「ハヤチネウスユキソウ」に関わりがありました。
早池峰山に咲く高山植物「ハヤチネウスユキソウ」とアルプスのエーデルワイス(セイヨウウスユキソウ)が姉妹花ということにちなんで名づけられたそうです。1965年(昭和40年)には、これが取り持つ縁で、大迫町はオーストリアのベルンドルフ市と友好姉妹都市の締結をしました。
ワイン好きな方なら一度は耳にしたことがある「エーデルワイン」。その魅力を余すことなく教えてくれたのは部長代理の佐藤さんです。
人口約6000人と、決して町の規模は大きくない大迫町。その町にあってぶどう農家さんは約150件にも上り、そのなかの約40件がワイン専用のぶどうを栽培。なかには、大迫でしか作っていない品種もあるそうです。
原料はすべて岩手県産にこだわり、ここで醸造されたワインには数々の受賞歴があります。
佐藤さんにお聞きしたところ、代表的なところでは「ハヤチネゼーレ ツヴァイゲルトレーベ樽熟成2007」が2011年にウィーンのコンクールでゴールドメダルを受賞。
主力の「リースリング・リオン」を使用した「五月長根葡萄園」に至っては初回出品からほぼ毎年のように入賞し続けているそうです。岩手県産ぶどうを使用したワインを世界レベルにまで引き上げた企業努力は計り知れないものがあります。
復興支援のためにワインを
2011年3月に東北全土を震撼させた東日本大震災。大迫町は内地だったため、被害は比較的軽微だったそうです。
当時を振り返り佐藤さんは、
「阪神大震災のときは十年であそこまで復興できた。でも今回の東日本大震災は違うと思った」といいます。
「少額でいいから長いスパンでできる復興支援」をと考えたエーデルワインは、1本販売するたびに20円を義援金として寄付する「復興支援ワイン」の販売を開始します。
20円と聞くと少なく感じるかも知れませんが、そこには被災者と消費者、両者を大切に考えた上での「こだわり」がありました。
「20円って話しましたけど、その分を価格に上乗せするような値上げはしていないんです。エーデルワインより1本につき20円の義捐金を寄附しています。売れれば売れるほど会社にとってはつらいですけど、復興支援につながることはうれしいです」と佐藤さんは笑顔で答えてくれました。
復興支援の想いを形にした「Asue(アスエ)」
震災直後に関東方面へ営業へいっていた佐藤さんが感じたのは日本全土が復興支援にと一丸になっていた姿。
被災地からの出張だということであるホテルが3000円で宿泊させてくれたり、それまでは商品を置いてくれなかった大手企業がエーデルワインを大量に注文してくれたりと「本当にありがたいな」と感じたそうです。
その後、一本につき100円寄付できるワインが作れないか?という考えのもと、作り出されたのが2012年10月から販売開始した復興支援ワイン「Asue(アスエ)」です。
深いピンクを基調とした可愛らしいラベルには、植物の芽を抱き込むように手と手を取り合うイラスト。可愛らしいボトルとは裏腹に中身はしっかりと熟成させた本格的なワイン。
通常であれば1700~1800円クラスのワインを1,522円(税込)で販売し、さらにそこから100円寄付するとのことで、佐藤さんですら「こんなにリーズナブルで、えっ!て思いました」というほどの商品なのです。
50年以上もの間、岩手県産ぶどうだけでワインを作り続け、その品質を世界に向けて発信してきたエーデルワイン。
エーデルワインはまさに「日本のボルドー」といえるでしょう。
株式会社エーデルワイン
住所:岩手県花巻市大迫町大迫10-18-3
電話:0198-48-3037
FAX:0198-48-2412
URL:http://www.edelwein.co.jp
記事提供:NTTdocomo「笑顔の架け橋Rainbowプロジェクト」
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