東京都の技術ベンチャー、エアジャッジ(東京都港区・松成福次社長)は、水処理技術のオルガノ社と共同して、屋内に侵入するセシウムを99%以上除去できる(オルガノ社テスト値)空気洗浄機「エアワッシャー」を福島県南相馬市内に販売開始した。
エアワッシャーは半導体工場の排ガス処理技術を応用して開発されたもので、セシウムの他、スギ花粉(99%)や細菌やカビ(97%)の除去効果もある。
エアジャッジ社技術責任者の湯之上隆氏によると、まず南相馬市内の学校施設や線量の高い一般家庭へ普及させ、ニーズにあわせ今後量産体制を整備して行く方針だ。
また同社は平行して、瞬時にホットスポットを検出できるたまごっち型子供用線量計を開発中だ。従来機は測定に数分かかるが、テルル化カドミウムを利用することで瞬間検出が可能になると言う。被災地で一人一台携帯できるように価格は5千円とし、2012年5月のリリースを目指している。
放射線被害や除染の先行きが見えず、不安の多い福島県。こうした革新的な技術が、安心して暮らせる生活の助けになることが期待される。
Tweet