復興庁のボランティア・公益的民間連携班および男女共同参加班は、今後3年間の復興にあたっての課題や目標と、目安となる取り組みをロードマップとしてまとめ公表した。
ロードマップでは「被災者生活支援」「遠隔避難者支援」「復興まちづくり」「産業再生・就労支援」「多様性への配慮」の5つの分野において、今年4月〜2015年3月までの3年を1年毎に分割しそれぞれ目標とする状態を設定。実現へ向けNPO等、企業等、自治会等、市町村、都道府県・国の5つの担い手が各期間に行う主な取り組みを例示している。
「被災者生活支援」においては、仮設住宅から復興住宅へ生活の場が移行していくのにあわせ、住民によるコミュニティ形成を軸に、各担い手が生きがい・仕事づくり等の取り組みで側面から支援していく。「遠隔避難者支援」では被災者生活支援と同様の取り組みに加え、避難先の県や団体との連携を県や国レベルで進めて行く必要性が明示された。「復興まちづくり」では今年1年で住民合意形成、来年以降は計画実行の推進という時間軸の中、2014年度は企業等における「1村1社」的スキームでのまちづくり参画といった案も示された。「産業再生・就労支援」においては来年度に商店街等が仮設から本設に移行していき、まちづくりやコミュニティ形成と連動しての活動および支援の取り組みが例示された。最後に「多様性への配慮」は教育・医療・福祉の分野において、ひとりひとりを大切にした施設やサービスの設計のために、市町村や県・国による実態把握を今年から進めていく案となった。
連携強化に向けた円卓会議の設置を
いずれの分野においても住民主体の復興をしくみ面で市町村、国が支えつつ、企業は本業を活かした参画、NPO等はそれぞれの専門分野においてニーズとフェーズに即した支援を行う形が示された。その実行においては各担い手の連携強化の必要性が強調されている。連携するためのスキームとして、住民コミュニティにおける「まちづくり協議会」等の住民による合意形成組織の組成、および市町村、県、国それぞれのレベルの複数の担い手が一同に会し、目標設定や行動計画を策定する円卓会議の設置等を提案している。
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