Q・これまでの活動は?インタビュー先:北村孝之さん
NPO法人 ボランティアインフォ代表
震災直後に立ち上がった「助けあいジャパン」と「ボランティア情報ステーションin仙台・宮城」が合流し設立。ボランティアをしたい人と求める人の情報をデータベース化し、ホームページなどでマッチングに取り組む。また「スキルストック」や「Yahoo! JAPAN復興支援サイト」など多くのポータルサイトとも連携し情報提供を行っている。
Q・ボランティアのニーズは?
昨年夏までは物資配布や瓦礫処理で大量の復旧人員が必要とされた。秋からは生活支援や自立支援として、仮設住宅でのケアや生業創出、被災事業者への再建支援などが求められてきた。現在は、個々人のスキルやノウハウを生かしたピンポイントのお手伝いが価値を生んでいる。
Q・マッチングの工夫は?
被災地を歩きながらニーズの掘り下げを行っている。募集側が要求の出し方が分からない場合も多い。例えば南三陸のわかめ加工業社の女性たちに、どんな人に来てもらい何をしてもらったら助かるのか、話を聞くうちにホームページを作ってほしいと分かる。当人らも分からないニーズを見つけ、さらに未来への想いまで聞いて募集に落とし込めた場合、格段にマッチング精度が上がり、生産的な結果を生むと実感している。
Q・今後向かうべき方向は?
「ボランティア」というと奉仕や肉体労働のイメージがあるが、被災地での現状は違ってきている。別の名前を考えたほうがよいのかもしれない。現在は、システム構築や商品開発などの専門スキルと、出荷や販売を一緒に行うなど現場・人の中に入り込んだ支援が求められている。この現状をもっと宣伝していかなければならないと思う。
ボランティアをする側も、自分の成長につながり、現地の人々との絆や新しいふるさとを作るような経験をしている。長期で滞在したり、何度も通ったりする人も増えている。彼らがこの経験から学んでいるのは、他者や社会との関わり方かもしれない。各人が自分の住む地域に持ち帰って活かしてもらえたら素晴らしいと思う。
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