3年で復興を遂げた福岡・玄界島に学ぶ
4月29日、岩手県大槌町赤浜小学校体育館で、町民による町民のための復興まちづくり勉強会、第3回大槌町復興円卓会議が開催された。福岡市西区・玄界島の「島づくり推進協議会」細江四男美(しおみ)会長が講師として招かれ、「漁業者から見たまちづくり」と題し講演した。これはNPO法人「遠野まごころネット」が大槌町で展開している「まごころ広場」が主催し、細江氏を招いたもの。2005年3月の福岡県西方沖地震から3年で復興を遂げた玄界島の取り組みに、町民らが耳を傾けた。
細江会長は、島民の代表である復興委員を住民投票で選んだことや、復興委員が強く責任を持って島民をリードしていった様子、島民総会で重要案件の合意形成を図ったことなど、3年間で行った施策と取り組みについて説明。本土の福岡市街地に建設された仮設住宅入居者が、無関心になったり島を離れてしまわないよう、全員の意見を取り入れる意向調査アンケートの実施や、会報を作って配布するなどの具体的な工夫も紹介した。
参加者からは、被災家屋の査定方法や行政との連携方法など、予定時間を超えても質問が続き、住民全員が意見を出せる場への意義を感じる声もあがった。
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