ふくしまを生きるvol.7 被災者が主役の復興を。ふくしま連携復興センター

総会には福島県からの来賓もあり、今後の活動に期待が寄せられた。

総会には福島県からの来賓もあり、今後の活動に期待が寄せられた。

福島の復興支援の活動を行なう中間支援組織「ふくしま連携復興センター」の第1回総会が7月19日に郡山市で開催され、会員をはじめオブザーバーなど約60人が参加した。

ふくしま連携復興センターは昨年7月20日に設立、12月1日に一般社団法人となった。これまで、応急仮設住宅の周辺環境調査や、東日本大震災復興支援財団「ふみだすふくしま」プロジェクトの一つである、子ども向けプログラム「ふみだす探検隊」などの事業を行なってきた。

また今後も、NPOなどに人材を派遣する「福島・右腕派遣プロジェクト」や、被災者のための相談窓口・「ふみだす生活サポートセンター」(東日本復興支援財団からの委託)等の事業を継続して実施していく。

今後の活動の大きなテーマは「被災された方たちが主役の復興/被災者による自立的な復興の支援」。

復興の局面は、避難者への直接的支援から新たな段階へ入ったとして、未対応の課題を解決しつつ、自立的な復興をめざし活動を展開していく。そのステップとして、9月上旬に「ふくしま復興支援シンポジウム」を開催、被災者支援を行なっている団体に呼びかけネットワーク化を図る。

また、組織体制の強化のために、理事を3人から7人に増員。それぞれが担当区域を持つことで、広い福島県の、地域によって異なるニーズを網羅していく。

総会の参加者からは、さまざまな提案や意見が出された。例えば、支援活動を長期的に継続させていくための基金設立や、緊急時オペレーションについての国際基準に則ったガイドラインの作成、外部支援者と地元支援団体のマッチング機能など。これらについては、大学などの研究機関や外部団体、政府・行政などと連携して進めていくことが話し合われた。

代表理事の丹波史紀氏(福島大学行政政策学類准教授)は、今後について、中間支援団体としての役割を強調。「粘り強く、息長く、被災者の自立的な復興を進められるよう、宮城・岩手の連携復興センターと協力しながら活動を行っていきたい」と抱負を語った。

(取材・文/ふくしま連携復興センター・遠藤惠)

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