政府は7日、災害廃棄物の処理の推進に関する関係閣僚会合(第4回)を開催し、「東日本大震災に係る災害廃棄物の処理工程表」を策定した。今回策定された工程表は、がれき処理を目標期間内に確実に終了させるためのより具体的な処理の方針、内容、目標を示したもの。工程表では、被災県における災害廃棄物に津波堆積物を加えたがれき処理状況が県ごとに整理されたうえで、岩手・宮城・福島の3県における処理計画および広域処理の調整状況と今後の方針が示された。
岩手県では、不燃混合物に分類されるがれきを復興資材として県内で再生利用することと、漁具・漁網の広域処理等による処分先の確保が課題として挙げられた。県内では、特に津波堆積物の処理がほぼ手付かずの状態。なお、可燃物・木くずについては群馬県や静岡県による広域処理の調整が行われている。
宮城県における課題は、焼却灰の埋立処分先の確保および県内再生利用と、木くずや不燃混合物の広域処理等による処理。広域処理は、すでに27万トンについて調整済みとなっているが、あと100万トンについて調整が必要な状況だ。
福島県では、焼却灰等の処分先に加えて、がれきの仮置場や仮設焼却炉等を設置するための用地の確保が喫緊の課題。放射性物質による汚染が認められる地域の処理は国が直轄で処理を行う方針が示された。
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