伝統の「帆前掛け」をバッグに
「何か、きっかけを作らなきゃ、と思ったんです」とGANBAARE(ガンバーレ)社長の清水敏也さん。震災で、営んでいた水産加工の工場が大きな被害を受けたが、一念発起。気仙沼のために仕事と元気が生まれる場所を作ろうと同社を設立した。古くなった船の帆を使い、腰に巻く「帆前掛け」は、気仙沼で昔から受け継がれている大切な、働く姿の象徴。シート制作や縫製技術を持った職人さんと共に、帆前掛けを復活させ、そこからバッグやポーチなどに商品が広がった。やまつつじや黒松、うみねこなど、気仙沼らしい柄が染め抜かれる。現在はネット販売に加え”ギャラリー「縁」“での店舗販売も行う。
清水さんは語る。「店では、お客さんにお茶やお菓子をお出しして、のんびりお話をして行ってもらっています。会話の中で商品のアイデアが生まれるし、何より喜ばれていることを工房で働くスタッフが実感できるのです。GANBAAREは、これから、たくさんの小さな仕事作りをしていきたいと思います。百人の会社を1つ作るより、10人の働く場を10個作る方がいい。たとえ小さな場所でも、一人ひとりが活躍できる場所があること、それが生きる力になるのだと思います」。
ギャザーバッグ2800円/株式会社GANBAARE
http://www.ganbaare.jp/