編集後記vol.17

復興予算の使い方が議論されている。残念なのは、そこに建設的な意見がなく、否定的な報道しかないことだ。こうすれば東北は、日本はもっと良くなるという議論がなかなか起きない。結果の出ていない取り組みは、報道され難い。

テレビ番組のディレクターとして長く働いた大先輩から教えられた。「大衆は見たいものしか見ない」。随分と馬鹿にしたように聞こえるが、テレビがスポンサーからの広告料で成り立っている限り、大衆が望むものを流そうとする力学が働くのは否めない。マスメディアは、社会が望んでいると、彼らが思うコンテンツを作り、流すのだ。これまではメディアがコンテンツを選ぶ立場にあった。

ソーシャルメディアと呼ばれるものが、これまでのメディアと決定的に違うのは、コンテンツ側がメディアを選び、自ら伝える道筋を作れることだと私は思っている。良きことは、イイネ!を辿って良き人へ届けられる。コンテンツの方が、メディアを選べるようになったのだ。

東北には良きこと、小さなイイネ!が沢山ある。マスメディアが否定的な報道をするならば、我々はどんどん良きことを発信し続ければいい。Facebookにヤダネ!ではなく、イイネ!しか押せるボタンが無いことに感謝する。(T)

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