今更ながらネット通販の力を思い知った。「ティーン!」と軽快な音色を響かせ電子レンジから現れたのは、つい数日前に「ポチッ」とクリックして呼び寄せた宮城県石巻市出身の牡蠣たちだ。かき屋の大ちゃん
http://store.shopping.yahoo.co.jp/otr-ishinomaki/bab4bfdcc9.html
焼いてよし、蒸してよし、ティーンしてよし。親潮・黒潮の交差点、世界三大漁場といわれる三陸沖で育った牡蠣は、その調理方法を問わず、素材が持つ新鮮で濃厚な旨味を隠しきれない。宝石箱のような貝を開くと、プルップルでプリップリの身を惜しげもなく披露してくれるため、思わずお酒が進む。また「海のミルク」という異名の通り、ミネラル等を豊富に含み栄養満点だ。
牡蠣は育った浜により、味や大きさに特色があるという。Yahoo!JAPAN、東の食の会が運営する「三陸フィシャーマンズプロジェクト」ではその点に着目。渡浜・牧浜・竹浜・狐崎浜の4つの浜、6団体の牡蠣それぞれの特徴を活かした、個別ブランド化に取り組んでいる。我々にとって一人ひとり「おふくろの味」が違うように、母なる海で育まれる牡蠣は、一粒ひとつぶ、育てた漁師の熱い想いが詰まっているのだろう。今回食した牧浜産は、栄養豊富で穏やかな湾の出身で、ミルク感と塩気のバランスが絶妙だ。
その時期の旬な食べ物を、季節を感じながら味わう。今やそれはクリックひとつで実現可能な時代になった。そして牡蠣はまさに今が旬。この最高の贅沢を逃すまい。(K)
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