震災から2年が経過する。多くの緊急物資とボランティアが入り、がれき処理と仮設住宅整備で基盤を整えたのが、1年目。
2年目からは、住民の暮らしのケアや雇用問題、産業復興、町づくりと、より難しく本質的な領域に入っていった。人員も支援も減り、腹を決めた人・団体が研ぎ澄まされる形で、困難な道を歩み続けてきた、そんな1年だったかと思う。
他県・他地域との交流も進む中、当然ながら比較や評価も生まれた。素晴らしい活動への賞賛に交じり、時には他者の活動の質や効率を問う、厳しい評価も聞かれるようになった。
「もう一度、リスペクトから始めよう」。3年目に入るこの節目に、そう言わせていただきたい。
今日まで地域のため、目の前の一人のために、頑張ってきた方々がいる。もともと持つ経験も能力も、出せた成果もそれぞれ違う。
しかし「あなた」がいなければゼロだった何かが、少しでも進んだ。皆が必死で闘い続ける中、「あなた」の代わりはいなかった。誰もが自分の持ち場で努力した結集が、今の東北の姿だ。その汗は、時に涙は、誰が何と言おうと本物だと思う。
東北復興新聞は、そんな全ての皆さまに最敬礼し、これからも心から応援させていただきたい。(編集長)
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