失業給付切れ始まる 失業手当受給者6万人 雇用対策が急務

岩手、宮城、福島の3県では、震災の特例等により失業手当の給付が延長されてきたが、
1月よりいよいよ給付期間が終了する人が出始めた。

厚生労働省の推計では2月末までに約4000人の給付が終了するとしているが、1月12、13日に失業手当が切れた630人のうち27%にあたる171人の就職先が決まっていないことも判明した。昨年12月末時点での失業手当受給者数は61、702人、被災住民が生活困窮に陥ることを防ぐためにも、今後の雇用対策は喫緊の課題となってきている。

政府の取り組みとして厚労省が進めているのは『「日本はひとつ」しごとプロジェクト』。これまでに3万人近い雇用を生み出した雇用創出基金事業をはじめ、法人税優遇等を柱とした復興特区制度や、地域経済の再生による雇用創出を目的とした企業支援施策、職業訓練等の拡充による復興人材育成事業等、広範囲で大規模な取組みがされている。

一方で課題は雇用のマッチングにあるとの指摘も多い。1月末発表の厚労省データによると、被災三県の有効求人数は増加傾向にあり、有効求人倍率も12月で0・76と全国(0・69)に比べ高い水準にも関わらず、就職件数は伸び悩んでいる。職種や雇用形態のミスマッチや、求人の多くが建設、土木関係であり、女性向けの仕事が少ない点などが原因と考えられる。

民間でもNPOや企業による雇用問題解決へ向けた施策が開始しているが、官民挙げての雇用創出および雇用マッチング向上へ向けた取組みが求められる。

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